ゴミ箱の扱い変化に伴うAPIエンドポイントのパラメータ変更について #Notion
Notion API Changelogにて4月時点でAPIエンドポイントに関する告知がありました。エンドポイントのうち、archived
が in_trash
に代わるというものです。
単なるリネームに見えそうですが、Notionにおけるゴミ箱の扱いが変わった影響でもあります。
アーカイブから廃棄へ
今回の変更には削除扱いとなったデータに関する保持設定のアップデートが大きく影響しています。
ゴミ箱内のデータ保持期限が設定できるようになりました。操作できるのはエンタープライズプランのワークスペースオーナーのみです。エンタープライズプラン以外は強制で30日後に削除されるようになります。
デフォルトでは30日間。1日から10年までの変更が可能となります。ただし、有効になるのは2024年6月17日以降となっています。操作していなかった場合、2024年6月17日以前にゴミ箱入りしていたデータは2024年7月17日に削除されます。
削除されることによるメリットですが、検索結果からゴミ箱内の古いデータが自動で除外されることに繋がります。チームプランをお試しで使っている場合には、ゴミ箱が原因でデータ量上限に掛かる頻度を減らせるかもしれません。
APIへの変更反映
期限で強制削除されることにより、アーカイブではなくゴミ箱としての機能することになったためか、APIエンドポイントのパラメータ名が変わります。APIリファレンス内では既にarchived
で検索してもヒットしなくなっています。
ポイントは、archived
をin_trash
に置き換えるだけで対処完了となる点です。必須パラメータではないので、APIリクエストのパラメータ内に設定していないケースが多いかもしれません。動作は変わらずゴミ箱への移動となります。以下、リファレンス内のサンプルコードです。
curl https://api.notion.com/v1/pages/XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX \ -H 'Authorization: Bearer '"$NOTION_API_KEY"'' \ -H "Content-Type: application/json" \ -H "Notion-Version: 2022-06-28" \ -X PATCH \ --data '{ "in_trash": true }'
あとがき
自動で削除するバッチを実施していた場合、archived
指定が入っていたら対処しておきましょう。
これまでは置き場が悩ましい時にゴミ箱へ一時避難させる、といった使い方もありましたが、今後は専用にチームスペースを切るか、プライベートへの移動にしたほうが意図しないデータ消滅を防げるかもしれません。